【2026】木星獅子座入り×双子座新月→山羊座満月|言葉が「かたち」になり、王座につく16日間

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2026年6月の後半は、ただ月が満ちていくだけの半月ではありません。6/15の双子座新月で「言葉」をまき、6/30の山羊座満月でそれを「現実のかたち」に変える。そして同じ6/30に、12年に一度の木星 獅子座入りという大きな節目が重なります。

この記事は、前回の続きです。前回の記事では、5/31の射手座ブルームーンから6/15の双子座新月までを「問いを放ち、言葉に戻していく前半サイクル」として読みました。今回はその後半。6/15にまいた言葉が、6/30にどんなかたちを取り、木星獅子座入りへつながっていくのかを見ていきます。

はじめに、わたしのスタンスをひとつ。星は、あなたを外から動かす力ではありません。星の配置は、あなたという人生の基本ソフト(OS)が、いま、どんな更新に向いているかを示す、季節のスケジュール表のようなものです。星があなたを動かすのではない、あなたが、星の追い風を使って自分から動く。この記事は、その前提で書いています。聞き慣れた抽象的な決まり文句は使わず、できるだけ地に足のついた言葉で進めます。

この記事では、6/15から6/30までを一本の物語として読み解きながら、それぞれの日を「どう過ごすか」まで、具体的にお伝えします。読み終える頃には、6月後半の空の動きが、あなた自身の半月の計画に変わっているはずです。

まずは、この16日間の地図を広げましょう。

この16日間の地図|「言葉(風)」が「かたち(地)」になる

2026年6/15から6/30までに起きる天体イベントを、日本時間(JST)で時系列に並べると、次のようになります。

日付(JST) 天体イベント この記事での読み方
6/15 11:54 双子座新月 「言葉の種」をまく。願いを書き出す起点
6/20 朝6時台 カイロン 牡牛座入り 「受け取る力」のテーマが静かに動きはじめる
6/21 17:25 夏至(太陽 蟹座入り) 光が極まる折り返し。安全基地を確認する日
6/30 2:35ごろ 水星逆行 開始(蟹座) 過去・家・心の点検が始まる
6/30 8:57 山羊座満月 まいた言葉が、かたちになる
6/30 14:52ごろ 木星 獅子座入り 12年ぶりの新章が開く

この並びを、星座を分類する四つの元素(エレメント)で見ると、ひとつの方向が見えてきます。出発点の双子座は「風」のサイン。風は、思考・言葉・情報を司ります。到達点の山羊座は「地」のサイン。地は、現実・構造・社会的なかたちを司ります。

つまりこの半月は、「風(言葉)」が「地(かたち)」へと降りていく16日間だと読めます。

OSにたとえると、こうなります。6/15の新月は、新しいプログラムのソースコードを書き始める瞬間。あなたがノートに願いや意図を書き出すことは、コードを書くことそのものです。そして6/30の満月は、そのコードがコンパイルされ、現実というマシンの上で動き出す瞬間。書いただけの言葉が、予定表や仕組みや約束という「動く形」に変わっていきます。

背景も少し添えておきます。2024年から2026年にかけては、冥王星の水瓶座入り、海王星の牡羊座入り、天王星の双子座入りが続き、社会全体をゆっくり動かす外惑星のレベルで、時代の空気が大きく切り替わっていく時期にあたります。土台そのものが組み替わっていくからこそ、「自分はどこに根を張り、どこへ枝を伸ばすのか」を自分で決めることの意味が、いま増しています。

そして物語のクライマックスが、6/30です。この日は、満月・水星逆行開始・木星獅子座入りという、性質の異なる三つの節目が同じ暦の上に重なります。その意味は記事の後半でじっくり扱います。まずは出発点の新月から見ていきましょう。

6/15 双子座新月|「言葉の種」をまく

双子座新月とは何か

新月は、空の同じ場所で太陽と月がぴたりと重なり、月の光が見えなくなる瞬間です。2026年6月の新月は、日本時間で6/15 11:54。国立天文台の暦が示す、確かな天文の事実です。このとき、太陽も月も双子座にあります。

双子座は、風のエレメントに属し、水星を支配星に持つサインです。占星術では、双子座が司る領域は、言葉・情報・コミュニケーション・学び・好奇心・軽やかさだとされます。新月は伝統的に「種まき」「意図設定」「新しいサイクルの始まり」を象徴するとされ、双子座の新月では特に、言葉にすること、書き出すことが入口になると読まれています。

双子座は、ひとつの正解に縛られず、いくつもの可能性を同時に手のひらに乗せられるサインです。だからこの新月は、「こうでなければ」と決めつける時間ではありません。むしろ「こういう道もある, ああいう道もある」と、選択肢を軽やかに広げてみる。そのなかから、本当に育てたいものを後で選べばいい——そんな、風通しのいい始まりの日です。

なぜ、最初の一歩が「書く」ことなのか

抽象的なイメージのままでは、現実はなかなか動きません。双子座のエネルギーは、そのもやもやしたイメージを、はっきりした「言葉」へ翻訳する働きを担います。

ここで大切なのは、これが「言えば必ず叶う」という魔法の話ではない、ということです。そうではなく、言葉にすると選択が明確になり、書き出すと行動の順番が見え、名前をつけると現実の中で扱いやすくなる。願いは、ふわっとした気分のままでは動きませんが、言葉という輪郭を持った瞬間に、初めて自分の手で扱えるものになります

もし「何を書けばいいか分からない」と感じたら、問いの形にしてみるのもおすすめです。双子座は、答えだけでなく問いを立てることも得意とするサインだからです。「この半年で、わたしは何を表現したいだろう」。答えがすぐに出なくても構いません。良い問いを立てておくと、その後の半月のなかで、現実のほうが少しずつ答えを運んできてくれます。

具体的には、たとえばこんな問いから始められます。「この半年で、わたしが本当に育てたいものは何か」。「もう手放してもいい、古い役割は何か」。「半月後の満月の頃、どんな自分でいたいか」。三つすべてに答える必要はありません。いちばん心が動いた問いを、ノートの先頭に書いてみてください。

サビアンシンボル 双子座25度「大きなヤシの木を剪定する庭師」

サビアンシンボルは、黄道の360度それぞれに与えられた象徴の言葉です。度数の数え方には慣習があり、「○度0分から59分」は「(○+1)度」のシンボルで読みます。新月は双子座24度台なので、見るのは双子座25度。原文は A gardener trimming large palm trees、「大きなヤシの木を剪定する庭師」です(ダン・ルディア版)。

ヤシの木は, 放っておけば際限なく枝葉を伸ばす、旺盛な生命力の象徴です。それに対して庭師は、知性というハサミを入れ、本当に美しい形へと整えていきます。ここから読めるのは、「全部を言うこと」より「残す言葉を選ぶこと」という主題です。

願いを書くときは、あれもこれもと欲張らなくて大丈夫です。書き出したあとに一度、庭師の目で眺めてみる。そんなふうに数を絞っていくのも、ひとつの方法です。その手入れが、半月後に芽を出す種を選ぶ作業になります。

6/20 カイロン牡牛座入り|「受け取る力」が動きはじめる

新月の数日後、6/20の朝6時台に、カイロンという天体が牡羊座から牡牛座へ移ります。海外のサイトでは現地時間で「6/19」と表記されますが、日本時間に直すと6/20の朝にあたります。

カイロンは、占星術では「傷ついた癒し手」と呼ばれます。その天体が、身体・五感・自己価値を司る牡牛座へ移ることで、「安心して受け取る力」というテーマが、静かに動きはじると読まれています。これは、次にやってくる夏至(太陽の蟹座入り)が促す「内側へ目を向ける」流れの、小さな前ぶれでもあります。深く立ち止まる必要はありません。背景でそっと灯る問いとして、心のすみに置いておけば十分です。それでも、この「受け取る力」は意外と大切です。受け取る力が閉じていると、どれだけ自分を表現しても、返ってくる称賛や機会を受け取りきれません。だからこの小さな前ぶれは、6/30から始まる自己表現の季節への、準備でもあります。

6/21 夏至|光が極まる折り返し、「安全基地」を確認する

夏至とは何か

2026年の夏至は、日本時間で6/21 17:25。国立天文台の暦が示す、太陽が黄経90度に達する瞬間です。北半球では、一年で最も昼が長くなる日。そして占星術では、この瞬間に太陽が蟹座へ入ります。

象徴的に見ると、夏至は二重の意味を持ちます。ひとつは「光が極まる」こと。もうひとつは、その極まった瞬間から「日が短くなり始める」こと。陽が極まって、陰へと転じる折り返し点です。

エネルギーの向きも、ここで変わります。双子座の季節の「外へ広げる・情報を集める」流れから、蟹座の季節の「内側へ向かう・家や心やルーツを大切にする」流れへ。視点が、外から内へと折り返します。

太陽の光が一年で最も満ちるこの日は、面白いことに、その絶頂の瞬間から、少しずつ夜の側へ傾きはじめます。満ち切ったものは、こぼれ始める。これは、この半月の後半、満月での「手放し」とも響き合うリズムです。

世界各地の夏至と、日本の「岩戸開き」

夏至は、世界中の文化で「光の祝祭」として受け継がれてきました。以下は民俗・歴史の事実として紹介します。占星術の効能の話とは分けて読んでください。

  • 北欧スウェーデンやフィンランドのミッドサマーでは、花飾りの柱を立てて踊り、豊穣を祈ります。
  • 英国のストーンヘンジでは、夏至の朝、特定の石の方向から太陽が昇る配置が知られ、多くの人が日の出を見に集まります(建造目的には諸説あります)。
  • 日本の三重県・二見興玉神社では、夏至の日の出に、夫婦岩の間から昇る朝日を浴びて心身を清める夏至の禊が行われます。

日本神話では、太陽神・天照大御神が天の岩戸に隠れて世界が闇に包まれたあと、再び岩戸を開いて世界を照らしたと語られます。「自分の光を引っ込めていた状態から、もう一度堂々と輝き出る」というこの物語は、夏至の象徴と静かに響き合います。あくまで象徴的な重ね読みですが、夏至は、その岩戸を開く前に、静かに光をたくわえる日だと、わたしは考えています。

「安全基地」がなければ、「王座」には立てない

ここで、6/30に向けた大切な話をします。獅子座(自分を表現し、主役として立つ場所)で堂々と自分を掲げるためには、その前提として、いつ戻っても守られている場所——蟹座(安全基地・家・ルーツ)が機能していることが必要です。これは占星術的にも、実感としても、筋の通った順番です。

考えてみれば、当たり前のことかもしれません。家の土台がぐらついたまま、二階に立派な部屋を増築する人はいません。同じように、自分の中に「ここに戻れば大丈夫」という場所がないまま、外で大きく自分を表現しようとすると、どこかで無理が出ます。夏至は、その土台を見直す、ちょうどいいタイミングです。

夏至を静かに過ごし、家や生活リズム、自分の心の根っこをケアすることは、自分という土台を点検する作業にあたります。土台が安定して初めて、その上で動かす自己表現も、安定して働きます。何者になるかを決める前に、まず「どこから立つか」を決める。夏至は、そのための日です。

特別なことは要りません。スマートフォンを少し置いて、静かな時間をつくる。部屋を整える。よく眠る。自分にとっての「帰る場所」に、改めて感謝を向けてみる。そうやって、自分の内側の基準点を、もう一度確かめておく。それが、半月後の一歩を、ぐらつきにくいものにしてくれます。

【第1幕|ソブリン・サンクチュアリ(6/20〜22)】

光が極まる夏至を中心とした、3日間の遠隔エネルギーワークです。外へ広げてきたものをいったん内側へ戻し、「ここに戻れば大丈夫」と思える場所——この記事で言う「安全基地」を、自分の内側に建てる時間として設計しています。3日間で、鎮める・守る・帰る、という三つの働きをひとつずつ扱います。

聖地は、山そのものが御神体とされる大和・三輪山(大神神社)。6/30の第2幕「ソブリン・コロネーション」へと続く、二幕構成の第1幕です。

参加されない場合も、ひとつだけ持ち帰ってください。「わたしの帰る場所は、どこだろう」。この問いを抱えて夏至を過ごすと、後半の空を、少し違う目で見られるはずです。

※後日公開します

ソブリン・サンクチュアリの詳細を見る

6/30 三重節目|満月・水星逆行・木星獅子座入りが重なる日

ここからが、この記事のクライマックスです。6/30は、日本時間で次の三つの節目が、同じ一日のうちに起きます。

時刻(JST) 出来事 この日の流れ
6/30 2:35ごろ 水星逆行 開始(蟹座) 過去・家・心の点検が始まる
6/30 8:57 山羊座満月 まいた言葉が、かたちになる
6/30 14:52ごろ 木星 獅子座入り 12年ぶりの新章が開く

性質の違う三つが、同じ日に並ぶ。この同時性こそが、6/30という日の核です。

ひとつの天体イベントだけでも、十分に節目です。三つが同じ日に重なることは、占星術的に印象的な配置だと言えます。だからこそ6/30は、この半月だけでなく、2026年という一年のなかでも、特別な手触りを持つ一日になります。順番に見ていきましょう。

3つの節目を、どう読むか

三つの重なりをどう捉えるかについては、占星術にもいくつかの立場があります(どれが正解と断定はしません)。時系列に沿って読むなら、こうなります。まず未明に水星が逆行を始め、過去や土台を見直す点検の時間に入る。次に朝の山羊座満月が、かたちになったものを照らし出す。そして午後、木星が獅子座へ入り、新しい章の扉を開く——という流れです。

もうひとつ、それぞれの天体の時間スケールが違うことに注目する読み方もあります。満月は数日の短期、水星逆行は約3週間の中期、木星獅子座入りは約1年の長期。6/30は、その三つの時間軸が交差する「結び目」の日だと見ることもできます。

どちらの読み方でも、浮かび上がる絵は近いものになります。過去を点検し、いまのかたちを確かめ、新しい章へ踏み出す——そういう転換が、一日のなかで重なる日です。なお、天文学的には、これは公転周期の異なる天体が、たまたま近い日に節目を迎えているだけで、特別な物理的な因果があるわけではありません。あくまで象徴としての意味づけとして受け取ってください。

では、この日を、わたしたちはどう過ごせばいいのでしょうか。難しく考える必要はありません。未明から朝にかけては、無理に新しいことを始めず、これまでを静かに振り返る。日中は、自分がこの半月でかたちにしてきたものを、ひとつ確かめる。そして午後以降、これから1年の自分に向けて、小さな宣言をひとつ。一日を、三つの区切りで過ごすイメージです。

山羊座満月(ストロベリームーン)|「言葉」が「現実の構造」になる

満月は、太陽と月が空で180度に向かい合う瞬間です。2026年6月の満月は、日本時間で6/30 8:57(国立天文台の暦による)。このとき月は山羊座に、太陽は向かいの蟹座にあります。

ひとつ、よくある誤解を整理しておきます。海外のサイトでは、この満月を「6/29」と表記することがあります。これは世界時(UT)での表記で、日本時間に直すと6/30の朝になります。日本で過ごすわたしたちにとっては、6/30が満月の日です。

山羊座は、地のエレメントに属し、社会的な達成・構造・責任・現実化を司るサインです。満月は「結実」「完成」「手放し」を象徴するとされます。6/15に双子座(言葉・風)でまいた種が、半月の行動を経て、対極にある山羊座(現実・地)でかたちになる。「言葉が現実の骨組みになる」というこの記事の弧が、ここで完成します。

満月の度数は山羊座8度台なので、サビアンは山羊座9度。原文は An angel carrying a harp、「ハープを携えた天使」です。責任や構造といった山羊座の硬さの中に、調和や祈りのような柔らかい意味を見いだす象徴です。この満月は、ただ結果を出すだけの満月ではありません。あなたの責任や肩書きの奥で、「自分は、どんな音で世界に参加したいのか」を問いかけてきます。

言いかえれば、この満月が照らすのは「何を成し遂げたか」だけではありません。「その達成を、どんな心持ちで奏でているか」まで、そっと映し出します。同じ仕事でも、義務として刻むのと、自分の調べとして奏でるのとでは、響きがまるで違うからです。

満月の夜には、もうひとつ、占星術でよく勧められる過ごし方があります。「手放し」です。いっぱいになった器から、いらないものをこぼす。山羊座の満月では特に、古い義務感や、もう自分のサイズに合わなくなった役割を、そっと降ろすのに向いていると読まれます。新しい一歩のために、まず両手を空けておく、というイメージです。

たとえば、もう続ける意味を感じない付き合い。「やらなければ」と思い込んでいるだけの習慣。何年も前の自分に向けられた、誰かの評価。そういうものを、満月の夜にひとつだけ紙に書いて、そっと線を引いてみる。それだけでも、両手は少し軽くなります。

ちなみに、6月の満月は英語で「ストロベリームーン」と呼ばれます。月が赤くなるからではありません。北米でこの時期が野いちごの収穫期にあたることに由来する、先住民の伝統的な月名です(アルゴンキン、オジブワ、ダコタ、ラコタなど、複数の人々の暦に見られます)。日本で広まった「赤い月」「恋が叶う月」という解釈は、近年メディアが広めたもので、本来の語源とは別のものです。語源そのものは「実りの収穫」を意味しており、満月の「結実」という主題と響き合います。なお6/30の満月そのものは、夜空で美しく眺められます。意味づけをいったん脇に置いて、ただ月を見上げる時間も、よい過ごし方です。

水星逆行(蟹座)|恐れる時間ではなく、「点検」の時間

同じ6/30の未明2:35ごろ、水星が蟹座で逆行を始めます。水星逆行と聞くと、予定の乱れなど、漠然とした不安の対象として語られがちです。けれど、わたしはこれを、違う角度から捉えています。

まず事実として、水星逆行は、惑星が本当に後ろ向きに進むわけではありません。地球から見たときの、見かけ上の動きです。占星術では、この期間は見直し・再考・やり直しに向く時期だとされます。今回の逆行は、7/24まで続きます。そしてそれが、蟹座で起きます。蟹座は、家・家族・ルーツ・感情・過去を司るサインです。

つまりこれは、過去や心の基盤を、もう一度ていねいに見直すための時間だと読めます。知らないうちに自分の主導権を誰かに明け渡していた古い癖——たとえば、嫌われたくなくて自分を後回しにするパターン。そうしたものに気づいて、見直すのに向いています。

もしこの時期に物物件がスムーズに進まなくても、それは「危険」のサインではありません。「急ぐ前に、もう一度、土台を確認しよう」という合図として受け取れば十分です。遅れや見直しを、むしろ歓迎してみてください。焦って取り残される必要は、どこにもありません。

むしろ、この期間に懐かしい人から連絡が来たり、昔やりかけたことを思い出したりしたら、それは見直しのチャンスです。蟹座の水星逆行は、そんなふうに「戻ってくるもの」を、もう一度ていねいに扱う時間でもあります。

木星 獅子座入り 2026|12年ぶりの「戴冠」

そして6/30の午後、日本時間で14:52ごろ、拡大と成長の星・木星が、蟹座から獅子座へ入ります。この記事の、そして2026年の、最も大きな天体イベントのひとつです。

「拡大の星が、王のサインに入る」。言葉にすると、それだけで少し胸が高鳴る配置です。実際、占星術の世界でも、2026年に最も語られる出来事のひとつになっています。

木星は、占星術では「拡大」「成長」「幸運」「機会」を司る星とされます。一方、獅子座は火のエレメントに属し、太陽を支配星に持つサイン。自己表現・創造性・遊び・誇り・「主役として立つこと」を司ります。拡大の木星と、太陽の座である獅子座。この組み合わせは、占星術では伸びやかで実りの多いものとされ、「自分の輝きや創造性を外へ出していくことに、追い風が広がる1年」と読まれるのが一般的です。

木星は約12年で空を一周し、各サインに約1年とどまります。つまり獅子座入りは、12年に一度の出来事です。前回、木星が獅子座にいたのは2014年7月から2015年8月ごろ。この時期に何が起きていたかを振り返ると、今回の風向きが想像しやすくなります。以下は社会現象としての事実で、木星が原因だと証明されたものではなく、象徴的に重ねて読む見方です。

占星術的に象徴を重ねるなら、この時期にはおおむね次のような流れがありました。ビジュアル中心のSNSが急速に広がり、「自分の日常や個性を演出して発信する」ことが当たり前の文化になっていきました。「好きを仕事にする」という生き方が、メディアで大きく肯定されたのもこの頃です。共通していたのは、「個人が、自分の表現を堂々と世に出す」という流れでした。

今回の木星獅子座期(2026/6/30〜2027年7月下旬ごろ)も、この流れがさらに進む1年になると読まれています。占星術では、たとえば次のような領域に追い風が吹くとされます。

  • 創作・表現活動。書く、描く、撮る、奏でること。
  • 自分の名前や物語で、何かを語り、届けること。
  • 遊び・喜び・恋愛。心が弾むこと。
  • 自分の情熱で人を照らす、心からのリーダーシップ。

もちろん、木星は「良いことだけ」を約束する星ではありません。拡大の星である以上、見栄や演出過多へと膨らむ面も大きくなる、という見方もあります。だからこそ、この追い風は「目立てば勝ち」ではなく、自分の表現を、責任を持って掲げられる人に、まっすぐ届いていきます

ひとつ、心強い事実があります。木星はこのあと、2026年末から2027年春にかけて逆行しますが、その逆行は獅子座の範囲内で起きるもので、蟹座へ戻ることはありません。一度獅子座へ踏み出した木星は、後戻りしません。この新しい章は、引き返しのない一方通行で進んでいくと読めます。

木星が入る獅子座0度のサビアンは、獅子座1度。ジョーンズ版では A case of apoplexy(脳卒中の発作)という, 字面としては強烈な言葉で知られています。一方ルディア版では、「野心に刺激されて生命力が動員され、血が頭へ上る」という象徴として再解釈され、内側から噴き出す抑えがたい生命力・創造の火という、肯定的な読みが与えられています。

この度数が告げているのは、「勢いだけで突っ走れ」ではありません。生命力が一気に高まるからこそ、その火を、自分でどう扱うかが問われる。誇りが傲慢に転がらないように。新しい章を開くとは、勢いを持つことだけでなく、その勢いを受け止める器を持つことでもあるのです。

「安全基地」から「王座」へ|蟹座を卒業し、獅子座へ

ここで、6/30の三つの出来事が、なぜ同じ日に重なるのかが見えてきます。この日、太陽は蟹座にあり、水星も蟹座で逆行を始め、満月の軸も蟹座と山羊座にかかっています。そして木星だけが、蟹座を出て獅子座へと踏み出します。

蟹座にまだ多くの天体が残り、心の基盤を見直している。そのかたわらで、木星だけが一足先に、獅子座へと歩み出す。木星は約1年、蟹座(家・安心・基盤づくり)にとどまってきました。その章を卒業し、獅子座(自分を表現し、主役として立つ場所)へ向かいます。

これは、「安全基地でしっかり養われた自分が、いよいよ王座につく」という物語に、天体の配置がそのまま重なっているように読めます。同じ日に蟹座で水星が逆行し、ルーツや過去を振り返ることは、「帰る場所を確かめてから、前へ進む」ということ。だからこの一歩は、ふわふわした自己主張ではなく、地に足のついたものになります。

さらに、満月(山羊座)と木星(獅子座)を重ねると、もう一段の読みが生まれます。山羊座満月は「決めたことを、現実のかたちにする」エネルギー。獅子座の木星は「自分を表現し、輝く」エネルギー。この二つが同じ日に働くことは、夢見るだけでなく、かたちにしながら輝くこと、つまり地に足のついた自己表現の始まりだと読めます。

派手に打ち上げる必要はありません。むしろ、長く続く表現ほど、しっかりした構造の上に立っています。6/30は、その「構造を持った輝き」へ向けて、最初の一歩を踏み出す日だと考えてみてください。

「戴冠」とは何か|王座につくということ

この記事では「王座」という言葉を使ってきました。けれど、それは「偉くなること」でも「人の上に立つこと」でもありません。最後に、この言葉の意味を確かめておきます。

獅子座は、太陽を支配星に持つ「王のサイン」です。ユングを祖とする心理学では、「王(ソブリン)」は、自分という王国に秩序をもたらし、自分の中のさまざまな感情を認め、繁栄へ導く「成熟した中心」の元型として論じられてきました。

この元型には影もあります。自己の肥大、傲慢さ、力で他者を従わせようとする態度——それが「暴君」です。今回の木星が招いているのは、暴君の戴冠ではありません。自分の安全基地を守ったうえで、自分の才能を、自分と周りのために使う。その自己責任を引き受ける態度こそ、健全な「王」のあり方です。

スピラボの言葉で言えば、それは「選ばれる私」から「名乗る私」への移行です。誰かの許可を待つのをやめ、自分の決定権を、もう他人に預けない。王座につくとは、つまり、自分の人生の中心に、自分で戻ることです

…(中略)…

【第2幕|ソブリン・コロネーション(6/30)】

朝8:57の山羊座満月から、14:52ごろの木星獅子座入りへ——三つの節目が重なるこの一日に頂点を合わせた、遠隔エネルギーワークです。遠隔ワークの期間は6/28〜30の3日間。最終日が、満月と木星獅子座入りの当日にあたります。

テーマは、「選ばれる私」から「名乗る私」へ。安全基地を確かめた自分が、自分の人生の王座に着くための時間です。聖地は、初代天皇・神武天皇が即位した地と伝わる橿原神宮。「戴冠」というテーマに、これ以上ない場所だと、わたしは考えています。

第1幕に参加していない方も、この回から参加できます。

※後日公開します

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なぜ「言葉」から始まり、「かたち」で終わるのか

最後に、この半月の弧——双子座新月(言葉)から山羊座満月(かたち)へ——の背景にある、古い考え方に触れておきます。「言葉が、やがて現実のかたちになる」という発想は、洋の東西を問わず、人類が長く語り継いしてきました。

新約聖書のヨハネによる福音書は、「初めに言(ことば)があった」という一節で始まります。世界のかたちは、原原則の言葉から生まれた、という思想です。日本にも「言霊(ことだま)」の考え方があります。言葉は単なる記号ではなく、それ自体が現実を動かす力を宿す、という感覚です。

ただし、これは「唱えれば、ひとりでに何かが降ってくる」という話ではありません。言葉にすると、行動の順番が見える。書き出すと、選択が定まる。その定まった選択が、半月の行動を通して、現実のかたちを少しずつ積み上げていく。6/15から6/30への16日間は、この地に足のついた手順を、一度まるごと体験できる期間なのです。

言葉は、魔法の呪文ではありません。けれど、自分がどこへ向かいたいかを自分の言葉で知っている人は、迷ったときに戻る場所を持っています。6/15に書く一行は、半月後のあなたが立ち返るための、小さな目印になってくれます。

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よくある質問

この期間について、よく寄せられる問いに、いくつかお答えしておきます。

新月の願い事は、いつ書けばいいですか

厳密な締め切りに神経質になる必要はありません。6/15の新月(11:54)から、数日のうちに書ければ十分です。大切なのは、時刻に間に合わせることよりも、静かな時間をとって、本当に育てたい願いを、自分の言葉で書くこと。そして書いたあとに一度眺めて、数を絞ってみること。月のリズムは、自分の意図を整理するための区切りとして使えば、それで役目を果たします。

水星逆行の間は、新しいことを始めないほうがいいですか

「始めてはいけない」と身構える必要はありません。水星逆行は、禁止の期間ではなく、点検の期間です。新しいことを始めても構いませんし、もし途中で見直しが必要になったら、それは「もう一度、土台を確認しよう」という合図として受け取ればいいだけです。むしろこの時期は、すでに始めたことを丁寧に見直したり、止まっていたことに立ち返ったりするのに向いています。

木星獅子座入りの、星座別の影響は

12星座それぞれへの影響は、語り出すと一本の記事になるほどの分量があります。この記事では半月全体の流れを優先したため、星座別の詳しい解説は別の記事に譲ります。ここでお伝えしたいのは、どの星座の人であっても、「自分から動く人に、この1年の追い風は届く」という基本は変わらない、ということです。

6/30の当日は、何をすればいいですか

特別な儀式が必須なわけではありません。おすすめは、午前のうちに、この半月で「かたちになったこと」を振り返ること。そして午後、木星が獅子座へ入る時間帯に合わせて、これから1年で「自分が表現したいこと」を、ひとつ、言葉にしてみること。たとえば、こんなテンプレートを使ってみてください。

「わたしは、これから1年、__を通して、自分の喜びを表現します。」

空欄に入る言葉は、大げさなものでなくて構いません。料理でも、文章でも、誰かを励ますことでも。その一行が、あなた自身の小さな宣言になります。

この16日間の歩き方

最後に、この半月を、あなた自身の手で歩くための道筋を、ひとつながりにしておきます。ここに挙げた日付は、自分のペースで区切りをつけるための目印です。何かに委ねるためのものではありません。

全部をやろうとしなくて大丈夫です。六つの節目のうち、いちばん心に引っかかったものだけでも、意識して過ごしてみてください。それだけで、6月の後半は、ただ過ぎていく半月ではなく、自分で選んだ16日間に変わります。

  • 6/15 双子座新月|願いを言葉にして、書き出す。そのあと、本当に育てたいものを選ぶ。
  • 6/20 カイロン牡牛座入り|「自分は、豊かさや好意を、ちゃんと受け取れているか」を、背景でそっと意識する。
  • 6/21 夏至|光の折り返しの日。外へ広げたものを内側へ戻し、家・身体・心の根っこを整える。
  • 6/30 未明 水星逆行開始|過去や家族、心の基盤を見直す。遅れや見直しを、焦らず受け入れる。
  • 6/30 朝 山羊座満月|まいた言葉が、かたちになる。成果を確認し、いらない荷物を手放す。
  • 6/30 午後 木星獅子座入り|12年ぶりの新章へ。安全基地から、自分の表現を掲げる1年が始まる。

焦る必要はありません。新月に書けなかった日があっても、満月の夜に何もできなくても、それで何かを失うわけではありません。大切なのは、外側のスケジュールに追われることではなく、あなた自身が、この半月のどこかで一度立ち止まり、自分の言葉と、自分の根っこを確かめることです。空のリズムは、あなたがもう一度帆を張るための、目印になってくれます。

この半月を、自分の言葉から始めてみてください。誰かに評価されるためではなく、自分の人生の中心に、自分で座り直すために。その最初の一歩が、6/15に書く一行です。

根を張れ。そうすれば、空に届く。


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